制限超過利息の支払いと返還請求はどうするのか

制限を超えて支払った利息部分も取り返せることがある

利息制限法の制限を超える利息でも、債務者が任意に支払ってしまえば、それを取り戻すことはできない、というのが法の定めです。しかし、この規定をそのまま適用すると、債務者には非常に酷なことが起こります。債務者としてはお金に困っていたから借りたわけですが、借りたときには、他に方法がないから高利を承知で仕方なく借りているわけです。後になって、利息制限法の制限を超える部分の利息は支払いません、とはなかなか言いにくいものです。ですから、大部分の債務者は、約定通りの支払をすることになります。

それが長期間続けば、相当な額の支払をすることになります。中には、利息制限法の制限を超えて支払った利息部分を、元本の返済にあてると、すでに債務がゼロになっていたりすることもあるのです。このように利息制限法違反の状態にあるにもかかわらず債務者が支払ったものを、そのまま貸金業者の懐に入れるのを認めてしまうのでは、債務者としてもたまりません。

そこで、裁判所は、債務者が利息制限法の制限を超える利息を支払っていた場合には、その制限を超過する部分は、元本の支払いにあてられたものとしました。

また、元本に充当していったとして計算し直してみたら、すでに元本も完済され過払いになっていたというような場合には、過払い部分にりいては、返してもらうことができる、という扱いをしました。このようにして事実上、債務者の保護をはかったわけです。

利息制限法にしたがって計算し直してみよう

今、A金融から300万円の返済を求められているとします。取引年数は5年として、金利は年率30%ということにします。

さて、利息は、借入元本×利率×(日数÷365日)=利息額

という式で求められます。先はどの例でいえば、1年分の利息は、300万円×0.3×(365日÷365日)=90万円

ということになります。つまり、年間90万円の利息を払ってきたことになります。これが5年続くと、90万円×5年=450万円となります。

5年で450万円もの利息を払っていた計算になります。

一方、利息制限法に従って計算し直すと、元本100万円以上の場合の上限金利は15%ですから、

300万円×0.15×(365日÷365日)=45万円

年間45万円の利息でいいということになります。これが5年続くと、45万円×5年=225万円です。

ここで、実際に5年間で支払った利息450万円から、利息制限法通りの5年分の利息225万円を引くと、

450万円-225万円=225万円

この225万円が、「過払い利息」ということになります。この5年分の「過払い利息」を、元本の300万円から差し引くと、1300万円-225万円=75万円となります。すでに、元本は75万円に減っていることになります。これだけ返せば、借金は全額返済したことになります。

いつ・いくら借りて、いつ・いくら返したか、をひとつひとつ集計して、その1回1回を利息制限法に引き直して計算し直せばよいのです。一度利息制限法に従って計算し直してみましょう。 

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